ファイナンシャルプランナーには大きく分けて「企業系FP」と「独立系FP」があります。
日本では独立系FPの業務拡大は非常に厳しい状況にあるといえます。
それでも、FPの仕事に大きなやりがいと魅力が多くあると私は信じています。
●企業系FP(金融機関などに所属)
・内容…基本的に自社の商品を販売する。
・役割…企業内で習熟した業務上の知識のみならず、相続や不動産、税務などの幅広い知識を駆使して顧客ニーズに対応した説得力のある商品説明を行うこ
とが可能。
・業務範囲…基本的には自社の商品販売が業務であるが、他社や他業界の商品知識も持ち合わせるため業務範囲内で顧客のニーズにより掘り下げたプランニ
ングが行えます。
・一方で、提案できる商品が自社の商品だけであるのでバランスのとれた提案ができないこと、自社の利益やノルマが優先される危険性があることなどの危険性があります。
●独立系FP(個人事業、FP会社などに所属)
・内容…ファイナンシャルプランナーそのものをビジネスとして行う。
相談料、プラン作成料等のフィー収入や金融商品の紹介料(コミッション)収入を得る。
・役割…独立した立場で顧客との密接な関係を保ちながら顧客のニーズや生きがいを充分に把握したうえでライフプランニングを設計し、客観的・包括的に資産運用の手助けを行う。
・業務範囲…業務範囲は多岐にわたるが、実際は特定の分野に特化していることが多い。幅広い顧客ニーズにこたえるためには他の独立系FPとの提携が不可欠となる。
・本来的な意味でのファイナンシャルプランニングが可能となるが、一方で経営基盤が不安定となる危険性があります。
●フィーとコミッション
FPの収入には大きく分けて「フィー」収入と「コミッション」収入があります。
・フィー
フィーには主に相談料とプラン作成料があります。統一した価格はなく各自が算出方法を工夫しています。
主な算出方法には次のものがあります。いずれにせよ、あらかじめ顧客に提示して了解をとっておくなどの配慮が必要でしょう。
「時間×単価方式」
「メニュー方式」
「会費制」
「顧客資産額×一定割合」
「成果報酬方式」
相場が見えにくいためトラブルになる可能性もあります。料金表をつくるなどの工夫も必要でしょう。
・コミッション
コミッションとはいわゆる紹介料のこと。
顧客に保険商品や不動産商品などを紹介した場合に得る紹介料で、米国ではFPの重要な収入源となっているようです。
日本でも代理店収入などで収益を得ることも可能です。