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振り込め詐欺は雑損控除の対象にならない

今日はカンブリア宮殿で高齢者を狙う詐欺の手口と、それに対する弁護士や国民生活センター社会福祉協議会などの対策を紹介していました。

高齢者を狙った詐欺、許せません。

普段、主に70歳以上のお客様にお世話になっているので、親と同じように高齢者のお客様のことは心配です。

さて、振り込め詐欺などの詐欺に騙された場合、税金の免除や控除はあるのでしょうか?

盗難や横領については雑損控除という所得控除があります。

被害額のうち足きりの額(原則、所得金額の10%)を超えた額を所得から控除できるというものです(詳細は国税庁HP )。

でも、これは盗難や横領、災害など一定のものに限定されています。

国税庁のHP でもわざわざ詐欺や恐喝は対象となりません…と言っています。

国税不服審判所でも争ったことがあるようです。

裁決例が国税不服審判所のHP にでていました。

平成23年、最近の事例です。

「災害又は盗難若しくは横領」とは何かということについてしつこく書かれています。

この概念に詐欺は該当しないというのが結論です。

詐欺はなぜだめなのか…

民法上も詐欺は第3者保護があるというような取り扱いがあると思いますが、あくまでも自分の意志で行っているし、ある意味本人も悪いというのが根底にあるのかもしれません。

騙された私が悪いのか、騙したあいつが悪いのかハートブレイク

なんだか昔の歌謡曲の歌詞のようです。

でも、振り込め詐欺と、利殖詐欺は明らかに違いますよね。

交通事故を起こした家族のふりをして振り込ませて猫ばばする…

これは詐欺なのか横領なのか。

少なくてもお金を増やそうとか、得しようとかいう思惑はなかったでしょう。

こういった悪質な詐欺については適用を認めてくれてもいいように思います。

一方で利殖しようとして、元本保証を信じて投資した未公開株が紙切れに…

これはまあ詐欺でしょうね。

振り込め詐欺にもいろいろなタイプがあると思いますが、盗難や横領と根本的に何が違うのか、なぜだめなのかまではなかなか理解できません。

文理上のそのような解釈論よりも、悪質な詐欺については一部適用を認めてもいいような感じがしますね。

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