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結果にコミットできますか!?士業事務所で取り組むべき4つのビジネスモデル

士業といえどもビジネスであり、サービス業である・・こんな当たり前のことですが、なかなかできていない事務所も多いのではないでしょうか?

ビジネスといえばそれぞれの事務所ごとに強みや特色を出していかないと勝ち残れないのが世の常ですが、まずはどんなビジネスモデルがあるのか、ということから考えてみるもありだと思います。

税理士である自分の考える士業のとるべき4つのビジネスモデルは次の4つです。

  • 代行モデル
  • 教育モデル
  • 提案モデル
  • 解決モデル

そして、実はこの4つは取り組むにあたって難易度があります。

 易しい- 代行<教育<提案<解決 -難しい

コミュニケーション能力にもよるかもしれませんが、こんな感じの難易度の順になるのではないかと思います。

士業の4つのビジネスモデルについて

代行モデルとは?

代行モデルとはオーソドックスに士業事務所の定番商品です。

手続き代行、処理代行といったもの。

税理士事務所でいうと記帳代行や入力代行、申告書の作成や提出についても代行ビジネスそのものといえます。

つまり従来から我々が取り組んできたことはほぼこの代行ビジネスです。

専門家であればある程度の経験やノウハウもあり、情報も入ってくるのでそれほどの難易度もありません。

一方で定型業務になるため今後AI化が進んでくるとますます厳しい競争が予想されるビジネスモデルです。

教育・支援型モデルとは?

お客さんに教えるスタイルの仕事です。

まるっと請け負ってやるのではなく、ある程度お客さんにできるようになってもらうように指導、助言するパターンの仕事になります。

税理士事務所でいうといわゆる自計化業務です。

パソコンに会計ソフトや給与計算ソフトをインストールして、入力方法を教えたり、入力した内容をチェックしたりするようなイメージの仕事です。

お客さんの傍らでやる作業だし、自分ではできて当たり前で、プラス教える技術も必要になるので、多少は難易度があがります。

顧問先やクライアントに経理担当者や総務担当者がいるケースが前提になりますから、AI化が進んで逆に顧問先から経理担当者が消えるとそもそもなりたたなくなる可能性もあります。

提案型モデルとは?

次は提案型のビジネスモデルになります。

税理士事務所でも行う保険の提案などの節税スキームを活用した提案、そしてコミッション収入というパターンです。

顧問先の問題を解決するのと同時に自社の利益を図るという、コンサルティング営業のようなイメージです。

ヒアリングをして必要な提案をするのですから、ある程度の提案力が求められますし、問題解決スキルが必要とされます。

ただし、結果にコミットするわけではなくあくまでも提案レベルです。

提案を受け入れるかどうか、実際に動くかどうかはお客様次第です。

提案を却下されてもコミッション収入は入ってこないが、契約を切られるとか、クレームに繋がるというリスクもないのがこの提案モデルです。

問題解決モデルとは?

結果にコミットするタイプの問題解決型ビジネスです。

ライザップのCMでおなじみとなったこの言葉ですが、どういう意味なのか?

下記のサイトではこのように訳されていました。

ビジネスシーンにおいて「コミット」とは「責任の伴った約束をすること」「目的に対し積極的に関わること」の意味があります。

「案件や仕事を引き受ける際に責任を持ち、またその結果にも責任を持つこと」と「仕事における目標や目的に対し積極的に関わり、また責任持って仕事を引き受けること」の意思表示をするということです。


ここで大事になってくるのが、ただ約束をしたり関わることを意思表示するわけではなく責任が伴っているということです。


要するに、ビジネスシーンで「コミット」しているとは「目的や目標を達成するために責任を持ち、積極的に行動している」状態のことです。

 

eigobu.jp

 

成功報酬タイプのものと、タイムチャージのものなど契約はそれぞれでしょうが、結果を求められるのはやはりハードルが高い。

普段、定型的な代行ビジネスに染まっていると、これはこれでストレスになりそうです。

高いフィーをとっているのだから、きちんと結果を出してほしいといわれることもあるでしょう。

売上を伸ばして欲しい、外科的な手法でもいいから相続税対策で税金を圧縮して欲しい・・・そんな要望にきっちりと応えるのがプロの仕事です、と一度は言ってみたいものですが、現実的にはなかなか。

やはり代行モデルから問題解決モデルに一度に移行するのはリスクも高いし、ハードルもあります。

うまくいかないと、元の代行ビジネスに逃げ込みたくなるかもしれません。

クライアントからも「おたくはアドバイスや提案はしてくれるけど、それ以上の踏み込みがないよね」なんて言われたこともあります。

アドバイスや提案すらない、なんていう事務所も多いようですので、それでもまだましかと思うこともありますが、言われるとやはりショックです。

僕だって、もっとクライアントに寄り添って積極的にかかわりたい!って思いますよ。

でも一方で、外部の専門家だし、報酬との兼ね合いもあるし、クライアントとの距離感を保って深入りしないように・・という冷静な気持ちも残ります。

つまりは、「冷静と情熱のあいだ」で常に揺れ動くという話ですね。

踏み込まないのか、踏み込めないのか・・このあたりも微妙です。

僕はどちらかというと、積極的にかかわりたいと思いながら仕事をしているので、冷静な心を持ちつつ、情熱を前に出したいっていう風に思っています。

時々逆の人もいますよね。

情熱を持っている風に見せているけど、実は冷静に距離を保って責任回避をしたり、面倒なことも巻き込まれないように計算している士業や専門家も確かにいます。 

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徐々に移行するか、ミックスしながら移行する

将来的に考えると代行モデルでは、士業のビジネスも将来が厳しくなると予想されます。

かといって今日まで農耕民族で必死に畑を耕していたのに明日から狩猟民族になって狩りをして来いと言われても無理というもの。

やはり代行型→教育型→提案型→解決型というようにさぐりさぐりでも徐々に移行をしていくのか、それぞれのビジネスモデルと使い分けながら新しい時代を生き抜くのか、ということが求められるように思います。

当社でも代行型ビジネスで足場とキャッシュフローを築きつつ、教育型ビジネス、提案型を組み合わせて厚みのあるサービスを目指しているところです。

結果にコミットするタイプの解決型ビジネスはまだまだハードルが高い。

AIやIT化が今後さらに進んだとしても代行型ビジネスモデルはゼロにはならないと思います。

高齢化もさらにすすんでいきますから必ず代行をいうニーズは残ります。

そうは言っても付加価値があまりとれないビジネスか、もしくは役所の下請け的な立ち位置になるかもしれません。

それならば、問題解決型で付加価値の高い仕事をしてがっぽり稼ぐようなビジネスをやってみたいものです。

現状の自己分析として提案型ビジネスから問題解決型ビジネスへの移行時期にあるのかな?と思っています。

 

結果にコミット! できればいいなあ

 

「情熱>冷静」で仕事をしたほうが絶対に仕事は楽しいし、うまくいくことも多いと思います。

 

情熱をもって変化に対応していきましょう!!

 

 

www.sikakulife.com

 

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