1.リスクマネジメントとは
個人の生活や企業経営の中で、リスクがもたらす損失を避けるため、最適のコストでリスクをコントロールしようとする経営手法のことをリスクマネジメントという。
リスクとは損失や災害が生じる可能性をいい、自然科学的要因に基づく純粋リスクと社会科学的要因に基づく投機的リスクがある。
2.リスクマネジメントの手法と処理技術
(1)リスクマネジメントのプロセス
リスクマネジメントは次の4つのプロセスで行う。
・リスクの発見、確認
・リスクの測定、評価
・リスク処理技術の選択
・リスク処理の実施
・リスク処理の結果の統制
(2)リスクマネジメントの手法と処理技術
リスクの処理技術にはリスクコントロールとリスクファイナンシングの二つがある。
リスクコントロールとは、リスクそのものを変える技術をいい、リスクファイナンシングとはリスクによってもたらされる財務的影響を軽減させる技術をいう。
《リスクコントロール》
・回避(海外テロに備えて海外旅行を取りやめる)
・損失制御
→ 損失防止(火災に備えて防火構造にする)
損失軽減(消火器を設置する)
・結合(リスクの対象を増やす)
・分離(生産施設を各地に分散させる)
・移転(リスクコントロール型)(輸送を外注化する)
《リスクファイナンシング》
・保有(怪我や入院に備えて積立預金をする)
→ 経常費
借入
自家保険
キャプティブ
・移転(火災保険に加入する)
→ 民間保険
共済