税理士の自分が言うのも変な話ですが、節税っていうのは日本全体からするとナンセンスな話だと思う。
日本の歳入が減少している中で節税したところで、国のお金が足りなければ増税や借金をして賄うことになるからです。
つまり節税した分は他の形で徴収されることになるのでマクロ的に考えると意味のない経済行動だと思える。
しかも足りない税金は多分に富裕層から搾取する方向になる。
でも、なぜ人は節税したがるのだろう?
結局自分だけでも少なく済ませたい、損したくないという精神なのかもしれない。
なら国にお金が足りなくていいの?
社会保障にお金が足りなくていいの?
と考えてしまいます。
確かに、増税の前に削るべきところはあると思うし、国や役所のやっていることに無駄な部分は多いように思われる。
そして、節税っていうのはミクロの部分の話だと思う。
節税について考えるとき、こんな不条理を考えてしまう。
節税のアドバイスをする税理士っていったい何??
生産性ないよな…
無理な節税よりも適正申告、適正納税…綺麗ごとと思われるかもしれないけど、これが一番大事だと思う。
そして、本当は納税が誇りである社会、慈善団体に寄付するのと同じ感覚で胸を張って税金を払う社会でなければならないと思う。
ときどきお客様に言われることがあります。
「本当はもっと節税できたはずなのに損した!」
損??ですか、納税は…
この意識を変えることが本当に大切なことだと思う。