金森重樹さん著書、プロ法律家のビジネス成功術という本を読んでみました。
金森さんというと東京大学を卒業して、以前は通販大家さんという会社を立ち上げてテレビCMまで出演していたのを記憶しています。
ITバブル、不動産バブルが起こりつつあった時期です。
今回は行政書士という資格を起点にどうやって儲けたか…という本です。
法律家というと普通は弁護士ですが、行政書士で法律家と堂々と名乗るあたりが図太いというか、偉いと思います。
法律で仕事をする以上は法曹資格である司法試験に合格した弁護士だけでなく、司法書士でも行政書士でも別に気後れすることなく名乗ることはできるようにも思います。
この辺のこともこの本では少し触れられています。
まあ、その辺のことはどうでもいいので本題です。
僕自身は税理士10年以上やっているので法律はお客様のために使うというか、依頼を受けてその範囲内で行うものという思い込みでやってきましたが、この本では違います、あくまで自分のためです。
場合によっては自分や系列の会社でビジネスと起こしたり、買収したりして法律を活用して儲けます。
確かにお客様のためにやっていたら手数料だけが収入ですが、自分で元締めをやれば丸儲けです。
なるほどというか、逆転の発想のような、裏の裏で結局オモテのような変な感じです。
別にお金儲けが悪いわけではなく、マーケティングと法律知識を駆使すれば誰でも、簡単にお金を手に入れることができるというメッセージですが、努力しないでできるわけはないし、ある程度の頭脳やセンスも必要ということが読み取れます。
そして、必要なのは度胸や勇気。
札束を燃やせるくらいの度胸で借金をして経験を積むことができれば成功できるという自分の体験談をもとに主張しています。
この手の本は本当に好き嫌いがはっきりと分かれます。
金森さんはライブドアのホリエモンとも親交があったようなのですが、やっぱり拝金主義的、自信過剰は言動が周りの反発を招きかねません。
っていうかライブドア事件、村上ファンドのあたりの危うげな匂いがぷんぷんします。
まあ、本人はそれでも別に関係ないのでしょうけど、僕のような小心者にはまわりの目がやっぱり気になってしまいます。
ノウハウ的には理解できても、実践できる人は数%だと思います。
それはそんなリスクを背負うことが普通の感覚ならできない、そして周りの目も気になるから。
ヒールになれるか、中途半端なヒーローで終わるのか…そんな問題提起をしてくれると思います。
そんな感じのハウツー本でした。