前回からの引き続きでどうすれば読書や学んだことを仕事にいかせるか…というお話です。
技術論になりますが、実際実務をやっていると仕事を処理するスピードや正確性は個人差がかなりあります。
読書をしてやれる気になったとしても経験やトレーニングを済まなければなかなか改善しないものだと思います。
時間をかければ確かにある程度正確に処理はできます。
なんどもチェックすれば間違いやミスは減らすことができます。
書類をどんどん収集していけばさまざま知識や情報をあつめることができるでしょう。
でも時間や作業スペースには限界があります。
必要最低限の時間で合格点以上の仕事をしなければ上司やクライアントは満足してくれません。
仕事や趣味とは違って効率性やスピードも求められます。
受験勉強には近いかもしれません。
時間の使い方、スペースの使い方、道具の使い方で成否はかわってきます。
税理士として仕事をしていると、事務所内ではほぼ書類とパソコンの画面と向き合って仕事をすることになります。
ルーティンの仕事であればある程度ファイリングや整理の仕方が定型化していきます。
定型であるため効率的に作業が進む反面、マンネリ化ということもあります。
一方で初見の業務やはじめて承るクライアントとなると資料の整理やエクセルなどの処理方法からイメージをしていくことになります。
資料を眺めて、条文を眺めて、質疑応答事例集等の書籍を調べていきます。
税務の仕事では、申告書などのフォーマットの順番にあわせてファイリングが原則です。
決算書の経費の順番で書類をファイルしたり、相続税であれば財産の明細の印刷の順番にファイルしていきます。
最終的には申告書がゴールなので、作業についてもゴールから逆算したファイルにしていきます。
あわせて国税庁のHPや質疑応答集、条文のコピーなどをファイルして税務調査など後日確認が必要になったときにも関連性がわかるようにしておくことも重要となります。
弊社では上司や税理士がWチェックしていくため、チェックしやすいように書類が整理されていないと突き返される可能性もあります。
ケアレスミスは許されないのが実務です。ケアレスミスは工夫次第である程度減らすことができます。書類の整理やファイリングなどの工夫が最も有効だと思います。
でも、自分のやり方はあくまでも我流ですし、よく考えたら他の事務所や専門家はどのように工夫しているのだろう?と疑問に思うこともあります。
そんなことを思ったので、この本を購入して読んでみました。
膨大な資料を迅速・正確に処理できる 情報をさばく技術/日本実業出版社
¥1,620
ご存じ、弁護士の木山先生の著書です。
法律家ならではの書類の整理、情報のさばき方が紹介されています。
弁護士や税理士の仕事だけでなく、経理や総務の仕事でも書類や資料を膨大に処理しなければならない業務は多いと思います。
この本は事務系の業務を行う全ての職種に参考になると思います。