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趣味で学ぶ資産運用と資産税実務‐TaxAccounting&Financial Planning From Yokohama

妻が受け取るがん保険の税務

がんと診断されると給付金を受け取れる保険があります。

 

いわゆるガン保険です。

 

生命保険と税金との関係、結構複雑です。

 

このガン保険の取り扱いについてお客様から相談がありました。

 

ご夫婦の方でご主人を被保険者としたがん保険の受取人が奥様になっているというケースです。

 

生命保険については、保険契約者(保険料の負担者)、被保険者、保険金の受取人の3つの組合せで税金の取り扱いが異なるというのはFP試験の勉強をされた方なら多くの方がご存じだと思います。

 

・保険契約者(保険料の負担者):夫

 

・被保険者:夫

 

・受取人:妻

 

となるわけですから、普通に考えると夫から妻への贈与とみなされて贈与税が課税されるパターンになります。

 

私もお客様からご相談を受けてそのように回答いたしました。

 

これは贈与税になるパターンです…

 

そうすると、奥様は別にもらいたくないから夫の口座に戻したい…とおっしゃります。

 

まあ、戻すなら贈与にはならないから、いいかな…なんてお話をして事務所に帰りました。

 

事務所に戻って調べてみるとこのケースでは妻が受け取っても贈与税はかからないというのが正解のようです。

 

理由は、「保険金の負担者以外が保険金の受取人になる場合の贈与税の課税対象は、満期・解約・死亡による給付金について規定されているだけで、それ以外の理由による給付については基本的に対象とならないから」のようです。

 

相続税法第5条でみなし贈与について規定されています。

 

「生命保険契約の保険事故(傷害、疾病その他これらに類する保険事故で死亡を伴わないものを除く。)又は損害保険契約の保険事故(偶然な事故に基因する保険事故で死亡を伴うものに限る。)が発生した場合において、これらの契約に係る保険料の全部又は一部が保険金受取人以外の者によつて負担されたものであるときは、これらの保険事故が発生した時において、保険金受取人が、その取得した保険金(当該損害保険契約の保険金については、政令で定めるものに限る。)のうち当該保険金受取人以外の者が負担した保険料の金額のこれらの契約に係る保険料でこれらの保険事故が発生した時までに払い込まれたものの全額に対する割合に相当する部分を当該保険料を負担した者から贈与により取得したものとみなす。 」

 

この前半のカッコ書き、(傷害、疾病その他これらに類する保険事故で死亡を伴わないものを除く)に該当するため、みなし贈与とはならないのです。

 

一方で贈与税がかからなくても経済的利益を受けたのだから所得税がかかるのではないかと思うのですが、これについても配偶者や生計一親族の身体の障害に起因して受ける保険給付金は非課税という規定があるため所得税についても非課税の扱いになるようです。

 

つまり私のお客様へのご説明は間違いだったというわけです。

 

こういった税務相談って慣れてくると思い込みや、自分の知識の範囲で回答しがちです。

 

長いお付き合いのお客様でしたから事務所に戻って調べて訂正のお電話をいたしました。

 

基本的には少しでも不安な質問や、一般的なあてはめで処理できるもの以外は持ち帰って検討するとか、違っていたらご連絡します…などという回答が望ましいと思います。

 

税理士になって10年以上たちますが、断定的な言い方や期待を持たせるような回答はなるべく慎むようにしています。もちろん、あやふや返答も言った言わないということになるから避けるべきなのですが。

 

が、時々調子にのって回答すると、こんな結末も用意されています。

 

間違っていたらすぐに訂正の連絡をいれる、というのが大事ですね

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