税務署に提出する書類の中でも相続税については最も多くの添付書類が要求されます。
国税局でも提出してほしい書類のリストを送りつけてきます。
ほとんどの税理士事務所はこのリストに沿って添付書類を準備していきます。
でも、このリストに載っていない書類は全く添付しなくていいのでしょうか?
これについては税理士によって考えが異なります。
なるべく出さないほうが、下手に探られなくていいと思う税理士もいるでしょう。
あえてごちゃごちゃでわかりづらいほうがいいという武勇伝を持つ強者もいるでしょう。
確かに隠せるものなら隠したほうがいいかもしれません。
逆に当社はなるべく細かく財産債務に関する書類は提出することにしています。
もちろん、申告書の明細なども細かく記載しています。
書面添付という制度を利用して、受任した経緯や、申告書の内容、土地評価の注意点なども提出します。
相続関係図や略歴なども細かく記載し、税務署の職員がぱっと見てわかりやすいように作成します。
戸籍謄本をみないと法定相続人がわからないなんていうのでは品質を疑われます。
基本的には、オープンで透明性の高い申告書や添付書類を心掛けています。
一方で土地の評価などは税務署寄りということはありません。
きちんと財産評価基本通達や、各種の書籍、裁決例などをもとに適正と思われる評価を心掛けています。
申告書に漏れがない、問題ない、評価は適切であるという自信があるからこそ隠さず、漏らさずに申告をしているのです。
そして、そのほうが結果的にお客様のためになると考えています。
おかげで当社では税務調査がほとんどありません。
相続税だけで年間30~50件の申告をしていますが、税務調査は年に1、2件です。
それも我々でも気づかないような財産の漏れでの指摘です。
でも税務署は調べられます。そういった確信犯的なものについては正直仕方ない領域です。
当社にご依頼いただければ税務調査は来ませんとは言えませんが、税務調査なんか必要がないレベルの申告をしているつもりです。
だから、よほどのことがなければ税務調査は来ないと思って申告をしています。