先週、研修受講で1日留守をして東京にでかけておりました。
確定申告時期の税理士向け研修に参加したけど
午前中は医業経営の研修で、午後は法人税のシステムに関する研修です。
確定申告の繁忙期に入っているせいか、医業経営の研修は普段の半分以下の受講者だったように思います。やっぱり税理士がメインになる研修はこの時期は参加者が少なくなります。自分も午前で帰ったので午後の研修はどのくらいのこったのか。
会計や税務分野のIT化やAI化はどこまで・・?
午後の研修は法人税の申告のシステムについてですが、来期からいよいよ大企業では電子申告が義務化されていきます。実際の申告は1年後なのでまだまだ導入がすすんでいないのが現状のようですが、4月以降は一気にすすんでいくのでしょう。
研修を受けながら考えていたのですが、AIというかデジタル化の流れが最近加速しているように思います。会計や税務の領域はそれでも遅れているほうがったと思うのですが、データ連携を意識して仕事をしていないと思いもよらないミスやトラブルに巻き込まれそうな気もします。
例えばこのデータはここから連携しているから・・・とか、ここから複写されているはずだから問題なし、、なんて思っていると操作している担当者がきちんと連携させていないせいでデータが間違っている・・なんてことも起こりえます。
TKCは決算書から申告書まで一気通貫で対応できます
一気通貫って麻雀の役だったようね、、麻雀知らない人は意味わかるのかな?と思うのですが、この会社はこのフレーズがお好きなようです。
当法人で使っている会計ソフトは㈱TKCのものなのですが、今年大きなバージョンアップが予定されています。
TKCシステムで決算書・申告書ができるまで~一気通貫の仕組みが信頼性を高める!~
AI、クラウド会計、スキャナ保存、フィンテック・・・・???
大きなバージョンアップでクラウド化なども予定されているとか。
でも当然ながらすべての税理士がこういったクラウド型の会計ソフトに対応できるわけもなく、従来型のシステムとも並走する形になると思われます。
つまり、実際にはシステムのIT化がすすんだとしてもそれを使うユーザーだったり、提供するサプライヤーが不得手だっとすると無用の長物となる可能性が高いのです。
使うかどうかを選択するのはシステム会社ではなく、ユーザーであったり、提供する会計事務所であるわけなので、実際には無理にデジタルの流れにのる必要もないと思います。
アナログな対応が大事な業務もありますが、結局は使い分けかな?
アナログな世界観というか、高齢なお客様への対応が必要な業務分野もあるわけだからすべてをデジタルにひっくり返す必要性もない。
むしろデジタルの領域とアナログの領域を使い分けて相乗効果を狙ったほうがいいようにも思います。
我々の仕事でいうと相続税とか相続対策といった顧客層については高齢化だったり、主婦層がターゲットになるためアナログな営業手法が有効な領域だと思います。
逆に中小企業の経営者やベンチャー的な起業家についてはデジタルな分野に興味があるため、クラウド会計なんてすぐに飛びついてきそうな気もします。
こういったようにデジタルとアナログを業種ごとに使い分けていきたいというのが研修を受けながらなんとなく考えていた話でした。
法人税務をメインにする税理士ならIT系の資格も必要か?
税理士試験に合格したのは既に20年前で、当時から将来的にはIT化の時代になると思っていたので、 情報処理系の資格にも当時は挑戦していました。
今思えば、20代のならITよりも税務に関することを一生懸命にスキルアップすればよかったのかもしれませんが、思いのほか情報処理の勉強も面白かった気がします。
昔はこんな資格がありました。通称、初級シスアド。
1回目の受験のときは寒いなかでパシフィコ横浜の大ホールでの受験だったので、試験中に体調を壊して散々な目にあいましたが、2度目の受験で合格。
そのあとITパスポート、基本情報技術者試験、ITコーディネータといった資格に挑戦して取得しました。
今はいろいろ分野が増えているし、面白そうな資格はあるのですが、経営者へアドバイスができたり、自分がユーザーとして基本的なスキルを身に着けることが目標だったのでとりあえずこれ以上の資格は挑戦しなかったのですが、それでもこれらの知識は実務的にはかなり役に立っているように思います。
知識だけでなく、実際に経験することが大事な分野ではあるますけどね。
会計×ITの基礎知識は税理士にとっては必須のスキルだと思います。
せめてITパスポートくらいは受験しておきたいところですね。