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税理士実務家が税理士事務所職員やFP(ファイナンシャルプランナー)に向けて資産形成と相続に関する税金や税制改正について実務家目線でわかりやすく解説します。

【令和8年度税制改正】0歳から使える「こどもNISA」が爆誕!教育資金準備と教育費贈与のルールはどう変わる?

お子様やお孫様の将来を考えるとき、やはり一番の関心事になるのが「教育費」ですよね。

昨今の物価高や大学の学費引き上げのニュースを見て、「どうやって将来の学費を準備していけばいいのだろう…」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

そんな子育て世代や祖父母世代の皆様に、今回絶対に知っておいていただきたい税制改正の項目があります。それが、令和9年から開始される「こどもNISA(未成年者特定累積投資勘定)」の創設です!

「ジュニアNISA」が終了して以来、未成年向けの非課税投資枠は長らく空白となっていましたが、なんと令和9年(2027年)から、年齢制限が撤廃されて0歳から使える新しいNISAとして復活することが決定しました。

しかし、喜んでばかりもいられません。実は一方で、これまで祖父母からお孫さんへの教育資金援助としてかつては大人気だった「教育資金の一括贈与の非課税措置」が、今回はいよいよ延長されることなく令和8年(2026年)3月31日をもって完全に終了することが決まったのです。

つまり、来年以降は「次世代への教育資金準備のルール」が根本から大きく変わるという、まさに歴史的な転換点を迎えます。

この記事では、新しく誕生する「こどもNISA」の基本スペックや、絶対に知っておくべき「12歳までの引き出し制限ルール」を分かりやすく解説します。

お子様やお孫様の教育資金について「制度が変わる前に、今何をすべきか」が明確にわかる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください!

ということで、今回の記事は、令和8年度税制改正のなかでも、子育て世代のお客様から最も注目を集めている「こどもNISA(未成年者特定累積投資勘定)の創設」について解説します。

 1. 新制度「こどもNISA」の基本

新しく創設される「こどもNISA」は、令和9年(2027年)からスタートする予定です。

まずは基本的なスペックを確認しておきましょう。

  • 対象年齢: 0歳(出生した年)から17歳(18歳未満)
  • 年間投資枠: 60万円
  • 非課税保有限度額:600万円(年間60万円×10年間で上限到達)
  • 投資対象商品:つみたて投資枠と同様の、積立・分散投資に適した一定の投資信託

18歳になると、自動的に大人のNISA(つみたて投資枠)へと移行する仕組みになります。

2. 最大の注意点!払い出し制限と「12歳の壁」

こどもNISAで最も気をつけなければならないのが、「払い出し制限」です。
親が子供の資金を勝手に別の目的で引き出すことを防ぐため、厳格なルールが設けられています。

特に「12歳」を境に条件が変わる点に注意が必要です。

① 12歳未満(原則引き出し不可)

居住する家屋が災害により全壊したなどの極めて特別な事情がない限り、払い出しは一切できません。

② 12歳以降(条件付きで引き出し可能)

中学校、高校、大学への進学などで資金が必要になる時期です。そのため、12歳以降は「学校等の入学金や授業料などの教育費」や「生活費」に充てる目的であれば、払い出しが可能になります。ただし、払い出しには「子供本人の同意」を得たことを示す書類の提出が必要です。

③ 制限違反のペナルティ

もし、上記の条件を満たさずに資金を引き出した場合は、それまでの利益に対して20%(所得税15%、住民税5%)が源泉徴収(遡及課税)されてしまいます。

 

制度としてはこういった感じですが、当然ながら子供には種銭的なものはないわけですから、親や祖父母からの贈与との組み合わせでの活用になりそうです。

年間60万円であれば贈与税はかかりませんので、年初などに贈与をしたうえで積み立て投資をするとかの方法になると思います。

600万円を孫の口座にまとめて移動すると贈与税がかかりますから、祖父母からであれば基礎控除の110万円の贈与を6年間やって、平行してこどもNISAに資金を移動していくという提案がいいかもしれません。

子や孫にいわずに資金だけをいれて親が管理していた場合、厳密には贈与とはならずに、名義財産とか貸付金ではないか、という論点もあります。

贈与契約書などの記録を残したり、親と子で話し合いながら運用したりというも大事かもしれません。

 3. 「教育資金贈与特例」終了に伴う新戦略

今回の税制改正では、もう一つ大きなトピックがあります。

それは、祖父母から孫へ1,500万円まで非課税で贈与できた「教育資金の一括贈与」の非課税措置が、令和8年(2026年)3月31日をもって完全に終了するということです。

これからの教育資金援助や生前贈与は、この「こどもNISA」を軸に再構築していく必要があります。

【具体的なアドバイスのヒント】

  • 祖父母からの贈与を活用: 暦年贈与の基礎控除(年間110万円)の範囲内で、毎年計画的に資金を贈与し、その資金を原資としてこどもNISAで運用していく「長期・分散」のプランが有効です。
  • タイムカプセルとしての活用:こどもNISAは年間60万円という手頃な枠組みです。「12歳までは引き出せない」という強力なロック機能があるからこそ、確実に将来の学費の種銭を育てることができます。

まとめ:税理士、FPとしてのメッセージ

「こどもNISA」の誕生により、0歳から非課税での資産形成が再び可能になります。一方で、資金の引き出しには厳しい目的制限と年齢制限があるため、「どの資金を、どの口座(親のNISAか、こどもNISAか)で運用すべきか」という色分けがこれまで以上に重要になります。

お子様やお孫様の将来のための資金準備や、生前贈与のやり方を見直したいとお考えの方は、制度がスタートする前に、ぜひ一度税理士やFPまでご相談ください。ご家庭の状況に合わせた最適なプランを一緒に考えましょう!


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