
マイホームの購入を検討されている方に朗報です。令和8年度(2026年度)の税制改正大綱により、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の適用期限が、令和12年(2030年)末まで5年間延長されることが決定しました。
しかし、ただ延長されただけではありません。今回の改正では、「中古住宅(既存住宅)」を購入する方への優遇が大きく手厚くなる一方で、災害リスクの高い地域(災害レッドゾーン)に新築する場合は控除が受けられなくなるという、メリハリの効いたルール変更が行われています。
これから住宅を購入・建築される方が絶対に知っておくべき、住宅ローン控除の新しいルールを分かりやすく解説します!

新築住宅は令和10年からZEH水準以上の省エネ住宅が必須となる
40歳未満の配偶者を有する夫婦や、19歳未満の扶養親族がいる「特例対象個人(子育て世帯・若者夫婦世帯)」に対しては、借入限度額の上乗せ措置が設けられています。
ここでの注意点は、新築住宅では、省エネ基準適合住宅の期限が令和9年までとなっているところです。令和10年以降はZEH水準が要件となり、ZEH水準を満たさない住宅については住宅ローン控除の対象外となります。
- 認定住宅(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅)
・・一般世帯:4,500万円
・・子育て世帯等:5,000万円 - ZEH水準省エネ住宅
・・一般世帯:3,500万円
・・子育て世帯等:4,500万円 - 省エネ基準適合住宅(※令和8年・令和9年入居分まで)
・・一般世帯:2,000万円
・・子育て世帯等:3,000万円
中古住宅(既存住宅)の優遇が拡大!控除期間が「13年」へ
これまでの住宅ローン控除では、中古住宅を購入した場合の控除期間は一律「10年間」でした。
しかし今回の改正により、既存住宅の利活用や省エネ化を促進するため、一定の省エネ基準等を満たす中古住宅については、控除期間が「13年間」へと延長されます。
【改正後の中古住宅の借入限度額と控除期間】
- 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅・ZEH水準省エネ住宅:借入限度額 3,500万円(控除期間 13年)
- 省エネ基準適合住宅:借入限度額 2,000万円(控除期間 13年)
- その他の住宅(省エネ基準を満たさないもの): 借入限度額 2,000万円(控除期間 10年)
省エネ性能の高い中古住宅を選べば、新築と同じ「13年間」にわたって税金の控除を受けられるようになり、中古物件を選ぶメリットが非常に大きくなりました。
子育て世帯・若者夫婦世帯にはさらに「1,000万円」の上乗せ!
さらに、40歳未満の夫婦や19歳未満のお子様がいる「子育て世帯・若者夫婦世帯」に対しては、上記の借入限度額がさらに優遇されます。
中古住宅を購入する場合、一般世帯の限度額に対して「+1,000万円」の上乗せが行われます。
例えば、中古のZEH水準省エネ住宅を購入する場合、一般世帯は3,500万円が上限ですが、子育て世帯等であれば「4,500万円」まで控除の対象枠が広がります。
要注意!令和10年以降「災害レッドゾーン」での新築は控除対象外に
今回の改正で最も注意すべきなのが、立地に対する厳しい制限(適用除外ルール)が設けられたことです。
地球温暖化に伴う自然災害の激甚化を踏まえ、令和10年(2028年)1月1日以降に入居する新築住宅のうち、いわゆる「災害レッドゾーン」に建てられた家屋(建替えを除く)は、住宅ローン控除の適用が一切受けられなくなります。
対象となる「災害レッドゾーン(災害危険区域等)」は、具体的に以下の5つの区域です。
1. 土砂災害特別警戒区域
2. 地すべり防止区域
3. 急傾斜地崩壊危険区域
4. 浸水被害防止区域**
5. 災害危険区域(市町村長の勧告に従わずに建築された一定の場合)
【重要なポイント】
この厳しい立地制限は「新築住宅」が対象であり、「既存住宅(中古住宅)」の購入については適用対象外(これまで通り控除の対象)とされています。この点でも、中古住宅の利活用を推進しようとする国の意図が読み取れます。
【物件選びの前にハザードマップの確認を!】

令和8年以降の住宅ローン控除は、「省エネ基準」と「立地(災害リスク)」が適用可否や控除額を左右する極めて重要な条件となります。
特に新築をご検討の方は、購入予定の土地が「災害レッドゾーン」に該当していないか、都道府県や市町村が公表しているハザードマップを必ずご自身で確認するようにしてください。

