家族信託、民事信託、一般の方にはなじみのない言葉ですが、相続や承継をビジネスと考えている界隈の人たちにはバズっている用語です。
家族信託、民事信託の勉強会
家族信託の勉強会に参加してきました。
司法書士さんが主宰の勉強会ですが、メンバーのほとんどが税理士という会です。
司法書士、行政書士が先行して手を付け始めた領域だと思いますが、やっと税理士事務所が動きはじめているというのが感覚としてあります。
どこで使うの?家族信託
家族信託をどのステージで使うか、というのは事務所によって異なると思いますが、我々のスタンスは今のところ既存の顧客に対する相続対策の選択肢、オプションの一つという位置付けです。
相続税や相続対策で相談にきた相談者にいきなり家族信託を提案するというのはあまり考えていません。長年顧問をしてきて家族構成や、社長や奥様の価値観や考え方がある程度理解できる場合にのみ対策に組み込めればというところです。
委託者とその家族、我々専門家が同じ考えを共有できるかどうかが大切と考えているので、信頼関係や人間関係が構築できない一見さんはやめようという感じになっています。
単なる相続対策であれば行政書士や司法書士事務所に相談したほうが早いと思います。税理士事務所としての取り組みはやはり相続税対策、税務を含めた資産家の資産承継対策、中小企業の事業承継対策というところです。
やはり財産規模1億円前後の小規模資産家については、あまりないのかな…と思っています。本当は小規模資産家のほうが民事信託が必要なのかもしれませんが、小さい仕事を1件やるのは手がかかるのに割に合わない可能性が高いと思います。
この規模であれば、むしろどうやって自分たちがやるのかを考えるよりも、どこと組むかを考えるほうが大事かもしれません。
机上の勉強よりも実践が必要
今回申し込んだ家族信託の勉強会は全4回のシリーズ。
初回の今回は認知症対策としての家族信託の利用についてでした。
4回のシリーズをきちんと受講して、集中して学べばある程度机上のことは理解できそうな気がします。あとはどう実践していくのか。
認知症後の財産管理の選択肢が少ないので、やはり家族信託を上手に使うことが大事だなと改めて痛感しました。
自社株対策、資産家の資産承継対策としての家族信託の活用についてももっと深堀していかないといけないな、、と思いました。