経営を高めるツールとして脚光を浴びるバランス・スコアカード。
PHPの新書ながらBSCの基本がわかる本でした。
使える! バランス・スコアカード (PHPビジネス新書)/高橋 義郎
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管理会計や予算管理、経営計画策定など、経営や財務などでその活用の効果は様々に紹介されています。
我々の所属するTKC全国会の研修でも、BSCの基本や活用法について数年前の研修で大々的に行われました。
でも、実際には我々のクライアント企業にはいまだに導入ができていないというのが現状です。
BSCは、いってみれば経営目標や課題、それらを達成するプロセスを可視化したもの、またはコミュニケーションツールであるといえます。
BSCによって経営理念を見つけるというよりは、すでにある経営理念やビジョンの達成のために何をするべきかというシナリオを作って、共有化するツールとなります。
BSCは、4つの視点を区切って、それぞれに重要成功要因を探し出し、さらにそれらの因果関係を戦略マップという紙にまとめるというものです。
4つの視点とはすなわち、学習と成長の視点、業務プロセスの視点、顧客の視点、財務の視点です。
後にいくほど上位の視点となり、上位の視点から下位の視点に重要成功要因をおろしていくことになります。
そうすることで下位の視点から、人材・業務プロセス・顧客満足・利益確保という感じにボトムアップとしても考えることもできることになります。
重要成功要因には、成果指標を設けます。
その成果指標を達成するためにどうすればいいか…というところをさらにつめていくことで、戦略マップが埋まっていくことになります。
バランス・スコアカードは会社経営だけでなく国家から各プロジェクトや部課、個人、家計まで様々な立場で作成、活用が可能です。
例えば、自分自身のミッションをBSCで考えてみようということも可能となります。
BSCは万能ではないかもしれませんが、キャリアや勉強にも役立つツールといえそうです。