確定申告時期に税金のことを考えよう!?
確定申告の時期は1年間で最も税金のことを考えるタイミングだと思います。
個人事業主や不動産投資家などは自分の確定申告書をみて、こんなに税金払っているんだ、、、と思うこともあるかもしれません。
サラリーマンは年末調整で完結しているので、あまり考えることはないかもしれませんが、マスコミが取り上げる機会も多いため普段よりも税金という単語が日常生活に入りこんでいるでしょう。
確かに、この時期に税金のことを考えるのはいいと思います。
税理士の仕事をしていると、よく言われるのがこの言葉・・・
「何かいい節税方法ってないですか?」
・・・・
まあ、、あるけどさ・・・
それは別にすごい節税方法っていうことではないでしょ・・・
いい節税と悪い節税?
節税にはいい節税と悪い節税があります。
定義は難しいですが、自分はこんな風に考えています。
いい節税とは?
いい節税というのは、国が政策的な配慮から設けているような制度をうまく活用することだと思います。
例えばIdeco、NISA、、とかは誰でも節税メリットを受ける権利があります。
住宅ローン控除や贈与税の各種の特例もそうですよね。
住宅ローン控除が何のためにあるのか。。。。
もちろん、若い世代の住宅取得を通じて財産形成を助けるという意味もあります。
一方で、住宅建設やマンションの販売戸数などは経済指標として重要ファクターになっています。
景気が悪い時期、消費税の増税などで需要が落ち込みそうな時期にテコ入れのために枠が拡大したりするわけですから、そんな時期に利用するのが一番効果が高い。
つまり、いい節税というのは政策や社会の動きに敏感に対応して、使える特典はうまく使うということです。
個人事業主は厚生年金などの老後資金が少ないため、小規模企業共済や国民年金基金をかけて節税しながら資産形成するわけです。国が制度としてしっかり準備してくれています。これを使わない手はありません。
いい節税というか正しい節税ですよね。
悪い節税とは?
逆に悪い節税は何かというと、とにかく税金を安くするために、法の抜け穴をついたような方法をとることです。
こういった方の抜け穴をついた節税はそのうち封じられる可能性が高いですし、税務トラブルになるリスクも高いです。
どこまで経費で落ちるか、、というのも難しい話ですが、事業と関連性のない支払いを経費で突っ込むなんていうのも悪い節税に入るでしょう。
何かいい節税はないですか?の正体
この何かいい節税はないですか?という言葉は、割と社交辞令的に使われることも多いです。
相手が税理士なんだから、天気の話題の代わりに税金の話をしてくれる、、自分は多少人見知りのところがあるので、そうやって話を振ってくれると場が盛り上がってちょっと気が楽です。
でも、ガチでいうやつは結構危険です。
悪い節税のヒントを探っている人もいるし、言質をとるタイプの人もいます。
逆にそういった人への対応は、いい節税に誘導してあげるように伝えるといいと思います。
楽してメリットがあることには裏があるのは節税の世界でも同じ
実際にはNISAもIdeco、小規模企業共済も始めるのは結構面倒くさいです。
面倒なことはやりたくないけど、税金は払いたくない・・・
これはリスクは取りたくないけど、リターンはたっぷり欲しいという人と同じです。
面倒なことをやらずに、メリットだけは受けたい、、なんていい話のほうが裏があるのが世間というものです。
節税をするには多少の面倒をやってください、、手続きをしたり一度仕組みを作れば継続的にメリットを受けられることも多いです。
最初だけ一度面倒な手続きをやるだけで節税できる方法も結構あります。
ということで、まずは面倒くさくても王道の節税方法を紹介していく、、というのがいいですね。
簡単にできる節税や裏技的な話を聞いてくる人に限って、面倒くさいけど確実に成果がでる王道の方法には取り組んでいないものです。
「面倒くさいし、効果がでるまで時間がかかるものほど、安全確実な節税方法です」
ということを説明するのが正解だと思います。