地方から出てきた若者にとって槇原敬之の「遠く遠く」は最強の応援歌だと思います。
この曲が最初にアルバムに収録されたは1992年、ちょうど20年前です。
20年前の僕はちょうど親元を離れ、住み慣れた街をでて東京で一人暮らしをしながら大学に通い始めた年です。
「どんなときも」で初めて槇原敬之の曲を聴き始めて、北風や遠く遠くなど初期の頃の曲はいつもウォークマンに入れて持ち歩いていました。
夏になると故郷に戻ることも多くなります。
この曲にあるように同窓会の案内状が届いたりもします。
高校を卒業して20年だよっていうメッセージ入りの案内です。
僕は、基本的に過去を振り返ることはあまりなく、思い出に浸ることもほとんどありませんでした。
常に前を向いて生きていたいと思っていましたし、過去を振り返って反省するよりも明日どう生きるかを考えるほうが大切だと思ってきました。
そして過去の自分があまり好きではないので、その頃の友人たちに会うのもあまり好きではないのかも知れません。
弱く、小さく、豆粒のように吹けば飛んでしまいそうなちっぽけな自分…
今の自分からみると本当にどうしようもない存在です。
でも、こんな僕にも、帰る場所があり、会いたい仲間がいるらしいです。
人生の折り返し地点が近づいたのか、なんだか帰巣本能のような感じで、昔を懐かしんだり、地元に帰ろうかな…なんて気持ちがわいてきたりしています。
今年は地元に戻って高校の同窓会に出席したり、大学のゼミの仲間と久しぶりに会おうと思っています。
過去の自分との融和、邂逅なのかもしれません。
「大事なのは変わってくこと、変わらずにいること…」
そんな歌詞の意味の少しだけわかってきた気がします