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士業事務所の戦略において営業エリアをどう考えるか?を検討してみた

士業事務所は営業エリアに対して戦略をもっているのか?

税理士事務所や会計事務所、はたまた様々な他士業の事務所では自社の営業エリアについて戦略的に考えることはあるでしょうか。

自分で開拓するのは近隣の会社などになるのでしょうが、ご紹介のお客様については割と遠いエリアになっていることも多いと思います。

ご紹介のお客様は断ると二度と紹介してもらえなくなるため、ちょっと遠いな~と思っていたも断りづらい、というか受けるしかないものです。

実際に以前は僕の担当先も東京都内や神奈川でも北部や西部のお客様が多くて、移動が大変でした。午前に1件、お昼休みに移動して、午後1件で夕方事務所に戻るというような生活が月の大半という感じです。

理由は先代の所長の時代に医療関係の卸売業者である顧問先の紹介で、その得意先である医療系のお客様を紹介していただいていたからです。

そのため、営業エリアが間延びしてしまい、神奈川県内ほぼ全域での対応が必要になってしまっていました。

時代的なものもあったのかもしれませんが、今となってはちょっと・・・という感じです。当社は駅から離れていて車での移動が中心なので電車でスイッというわけにもいきません。

この時代の先輩たちは医療系のお客様に「診療圏」とか「商圏」とか言っているくせに、自分たちの仕事では適正な営業エリアの設定を考えずに拡大していたわけなのです。

今でも担当代わって~というとスタッフから嫌な顔をされるので、先輩から引き継いだ遠方のお客様を自分で担当したままのところがいくつかあります。

逆に遠方のお客様だけが引き継げずに残ってしまったというのが現状です。

現在はエリア戦略をきちんと考えないと競争に勝てない

昨今は人手不足で人件費もどんどんあがっていますから、会計事務所というマンパワーで仕事する業種では人件費の高騰は経営に大きく響きます。

正社員のスタッフを多く抱えていた時代はよかったのですが、採用難でもあり、人件費の高騰にも対処するためには業務の効率化をいかに推し進めるかが重要になります。

そのため従来は毎月お客様を訪問していた会計事務所でも、クラウド型サービスで訪問しなくてもいいようなやり方を工夫したり、来社型での対応に切り替えたりという感じで各社それぞれ営業努力をしているところだと思います。

当社は基本的には月次監査型の会計事務所ですから、毎月顧問先企業を訪問するというサービスを行っています。

移動時間1時間であれば1時間分の人件費が生じます。

仮に税理士1人の1時間あたりのコスト、人時コストを1万円とすると片道1時間かかる関与先は近隣の関与先よりも往復分で2万円多く顧問料をいただかないといけないわけです。実際にはガソリン代や車両の維持費などでそれ以上でしょうか。

スタッフが訪問するとして仮に人時コスト5千円としても往復で1万円です。

そうなるとネットなどで顧問料の相場を検索するとでてくるような、月額1万円とか2万円というような顧問料の相場感では仕事はなりたたないことになります。

近隣のお客様が3万円の顧問料であれば、移動に片道1時間かかるお客様は最低5万円は顧問料をもらう必要があります。

定額顧問料型のビジネスでは移動時間も考えて報酬を決めていかないと赤字の顧問先を生み出すことにもなりかねません。

最近では移動時間が効率化のボトルネックになりつつあり、エリア戦略が実は重要だということになります。

車での移動時間が負担にならない距離は半径3キロ~5キロ圏内か?

車での移動距離が負担にならず、さらにマーケティング的に効率がよくて地域密着型で仕事をするのであれば基本的には半径3キロ以内、遠くても5キロ圏内ではなないかと思います。

電車移動を中心にしている事務所であれば顧問先が駅近かどうかも考慮が必要かもしれません。

相続などのBtoCのビジネスモデルであれば集客を考えてもこのぐらいの距離だと効率がいいと思います。

事務所から半径3キロ、5キロがどのくらいになるのかを調べるには「地図に円を描く」というサイトがお勧めです。

地図に円を描く (Google Maps API V3版)

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こんな感じでグーグルマップ上に事務所を中心に半径3キロとか5キロで円を描くことが可能です。

3キロであれば車で10分前後、5キロであれば20分前後というところでしょうか。

業務内容をどのように絞るのかと同じように結局は選択と集中です。

テレビCMやラジオCM、新聞・雑誌などに広告費をだして集客している某税理士法人との競合となると、逆にエリアを絞って地域一番店を目指す戦略が有効と思います。

相続税などの業務では競合する事務所が増えていますからなるべくエリアを集中させてその中でのシェアをあげることが重要なのかなと思っています。

まずは赤のエリア、3キロ圏内でのシェアをあげ、徐々にピンクのエリアである5キロ圏内のシェアもあげていく、というような戦略はどうでしょうか。

また、紹介元も考えないといけません。

地元の金融機関や地域密着で仕事をしているような方からのご紹介であれば同じように地元のお客様を紹介していただくやすいと思います。

広いエリアで営業している紹介元を頼るのであれば、営業エリアが広がることも懸念されます。

できるだけ自社が考える営業エリアと重複する紹介元と仲良くしましょう。

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