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プライベートバンカー・ウエルスマネジメント・ファミリーオフィス・エステートプランニング・資産税の専門家を目指す税理士のブログ-TaxAccounting&Financial Planning

フリーランスや士業事務所が緊急時に行うべき資金繰り対策とは

東京都の感染者は再び増加傾向にあり、東京都や政府は否定していますが第2波では?という感じは誰しも考えていると思います。

でも、再開しはじめた経済に対して再び自粛要請をするといよいよ日本経済も厳しい状況になるかもしれません。

感染予防と経済優先のギリギリのラインで踏みとどまれるかどうか、まさに土俵際の状況になってきました。

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緊急時に必要なお金の知識

ここからはより実践的というか実務的な資金繰り対策で、中小企業向けではありますが、家計でも同様のことはあてはまると思います。

家計にも置き換えて考えてもらえるといいかと思います。

大事なポイントは1つだけですが、

「キャッシュポジションをあげる」

ということになります。

中小企業の手元資金は月商の1倍程度が通常で、これだと営業自粛や病気や怪我などで1か月以上営業ができないと資金が枯渇して倒産することになります。

そのため目標としては2、3か月で、なかなか難しいですが理想は6か月程度の資金が手元にあるといいと思います。

家計では最低でも給料の3倍の貯蓄が必要かな?と思いますが、コロナの影響で生活に困窮する人もでていますから実際には貯蓄ゼロの家計も結構多いのかもしれません。

入るを図りて出ずるを為す、、といった言葉もあります。

収入を計算して、それに見合った支出を心がけるといった財政の心がまえの言葉のようですが、資金繰り対策としてキャッシュアウトを減らす対策キャッシュインを増やす対策の2種類の対策があります。

特に緊急時においてはキャッシュインを増やす対策は限られていますので、まずは出血を防ぐキャッシュアウトを減らす対策を先に行う必要があります。

キャッシュアウトを減らす対策

まず行うべきことは支払いに優先順位をつけて、支払いを先延ばしにする対策です。

ここでは順序が大事だと思います。手形については支払いが遅れると手形事故になってしまいますから優先順位は一番高いのですが、問題はその下の順位です。

手形についても方針としては万一支払いができなくても直ちに取引停止にはしないということにはなってはいるようです。

社員の給料や外注や仕入先の経費の支払いは優先的に

経営者は割と逆に考えがちですが、特に従業員の給料などは家賃や税金、借入金よりも優先して支払うべきものとされています。

税金や社会保険料、借入金などは事情があれば待ってくれますので、それよりもビジネスパートナーである社員や外注先、仕入先に優先して資金を回すべきと思います。

順序をつけたら具体的にどのように対処していくかですが、単純に支払いを止めるのではなく交渉や手続きをしてから、先送りしたり、見直しをしていく形になります。

借入金であれば金融機関などと交渉や相談をすることになりますし、税金や社会保険料なども正規の手続き踏んで猶予や期限延長を受けることになります。

時々勝手に止めようとする方がいますが、信頼関係が前提になりますので段取りを踏んで行うことですし、税金などでは手続きを踏まないと延滞税などがかかることもあります。

広告費や交際費、会費などの経費はこの機会に見直す

広告費や交際費などの削減可能な経費は費用対効果を検証したうえで、この機会に大幅に見直しをする必要もあります。

家賃なども大家さんに交渉する余地はあると思います。

役員報酬の減額には制限がある

役員報酬や人件費の削減というのもあります。役員報酬は、定期同額給与といって毎期定期株主総会で決めた役員報酬は1年間同額で継続しないといけないという法人税の制約がありますので、簡単には減額ができません。

ただし、経営状態や財務状況が著しく悪化した場合には特例的に減額できることになっていますので、今回のコロナウイルスの影響で大きく収入が減少した場合などは認められると思われます。

人件費については解雇や雇止めなどを決断する前に給付金や助成金などを使って雇用を維持できないかどうかの検討をする必要があります。

キャッシュインを増やす対策

まずは現金化できるものをかき集めるという対策が非常時には有効になります。

生命保険や共済は一時貸付の制度がある

支払った生命保険契約について契約者貸し付けという制度があります。

通常は利息がかかりますが、大同生命などは無利子で契約者貸し付けを行うということもやっていました。

その他に政府系の共済の活用という手段もあります。

倒産防止共済や小規模企業共済について、これも一時貸付制度や共済金の受け取りなどでキャッシュ化も可能となっています。

また、定期預金や定期積金などの解約手続きも進めていったり、経営者や親族から余裕資金を借り入れるいわゆる役員借入金でのキャッシュインがあります。

貸借対照表を見直して現金化できるものを探す

その他に貸借対照表を確認して資金化できそうなものを考えると、在庫の早期資金化や売上債権の早期回収というのもあります。

相手あってのことですので今回のような周りもすべて厳しい時期は難しいかもしれません。

遊休資産なども現金化可能ですが、売り急ぎとなると足元を見られるので別の方法で急場を凌いだあとで考えたほうがいいかもしれませんね。

その他、給付金や助成金、資金の借り入れなどについては先ほども紹介した内容になります。

政府系や信用保証協会などの、使える公的な支援をなるべく使うということが大事だと思います。

 

 

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