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プライベートバンカー・ウエルスマネジメント・ファミリーオフィス・エステートプランニング・資産税の専門家を目指す税理士のブログ-TaxAccounting&Financial Planning

士業事務所の新人職員は知識をつけるより前に基礎スペックをあげるべき

緊急事態宣言も解除され、新入社員も社会にでて実際に配属されて仕事をはじめてくるのではないでしょうか。

税理士や会計事務所の入社時期は税理士試験後の9月からというところも多いと思いますが、新卒採用に力をいれている事務所も最近は増えていると思います。

税理士、会計事務所での新人育成については当社でも悩みどころではあり、いつも正解を探しているのが実際です。

会計事務所でどうすればうまく育ってくれるのだろう???

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新人の頃、、、なんてうまく思い出せないくらい昔のことですが、駆け出しのころについついハマってしまうのが、知識をつけなきゃいけないという焦りです。

先輩や上司はいろいろな知識をもっているし、お客様からもあれこれを聞かれてしまいますが、対応できるほどの経験も知識もないために焦ってしまいますよね。

別に試されているわけでもないし、いじわるをしているわけでもないのですが、何とかその場で回答しないといけないと思ってしまったりもします。

でも、その場で回答せずに持ち帰って検討してもいいし、上司や先輩に相談をしてもいいのが現場の仕事です。むしろ中途半端な知ったかぶりの回答をすることで後で大変なことになってしまうことのほうが恐ろしい、、と先輩や上司は思っています。

まあ、焦らずに対応していけばいい、、というのが実際のところではないでしょうか。

どのアビリティから取得すればいいの?

さらに最近思うのは知識よりも基礎スペックのほうが重要だということ。

RPGとかハスクラ系のゲームでよくあるアビリティを何からゲットするか・・・。

必殺技がだせるアビリティにするか、強力な魔法か、それとも体力などの基礎的な数値をあげていくのか?

これって割と本人の好みというか、プレイスタイルによりますよね。

僕はどちらかというと序盤は基礎数値をあげるようなアビリティから取得していくタイプです。後半戦で必殺技などの実効性の高いものを取得する。

だからなのか、実務でもまずは基礎スペックから、、と考えてしまいます。

目先のことだけ考えられば、即効性の高いものを選びたくなるのですが、まずは土台を固めてから。

実務で必要な基礎スペックとは?

基本的には「心技体」ではあると思います。メンタルというかメンタリティを鍛える、技を磨く、体力をつける、、これらは実務というよりも人生においてかなり重要な要素です。

まずは「体」

士業の仕事は体力勝負です。時には夜中まで仕事をすることもあるし、土日も休まず、、、ということもあります。

サラリーマンとは違って替えのきかない仕事です。倒れたり、病気になったら収入が止まると思った方がいいと思います。

まずは体力をつける、健康管理に気を使う、、これは鉄板。

さらに「心」

メンタルも重要。誰かが管理してくれるわけでもないし、親や先生が勉強しろと言ってくれるわけでもありません。

さらにお客さんからの理不尽な要求や利害関係者の板挟みになることもあります。

それでも前に進むためにはメンタルを鍛えて、自分の心を整えるスキルも必要になります。

モチベーションは誰かがあげてくれるわけではないので、自分でガソリンをいれていくしかない。

そして「技」

士業や会計事務所職員にとっての技って何??と思ってしまいますが、自分は「読み・書き・算盤」ではないかと思っています。

条文を読む、資料を読む、相手の気持ちを読む。読むというのは仕事の基本だと感じることが多いです。

書くというスキルも実は大事で、会計事務所職員のなかには帳簿を作ったり、税金計算をするのは得意な半面で文章を書くのが苦手という人が多いと思います。

わかりやすく表現をしたり、うまく言語化して説明したり、パワーポイントなどで図解する技術は意識して身に着ける必要があります。

会計事務所職員であれば、算盤、、はいいと思いますが、しっかり計算をすること、分析をすること、は常識的にできてあたり前のスペックになります。

税法とか会計の知識はどの程度必要なの?

本当に基礎的な知識は必要だと思いますが、それ以上の知識は最初から焦って身に着けなくても数年でしっかり身に付きます。

やみくもに知識を習得するよりも、どうやって学ぶか、といった学び方を身に着けることのほうが大事です。

つまり知識そのものよりも、勉強方法であったり、調べ方、知識の定着の仕方を習得するほうが大切なのです。

知識はそのとき限りのスキルですが、「勉強の仕方は一生もの」です。

「スキルを身に着けるスキル」が身につくのであれば、それが最強ではないでしょうか。

資格試験でも合格体験記や勉強方法をまず読んだほうがいいと思うのですが、一度身に付いた試験の合格のコツは他の資格試験でも流用できると思います。

実務でもまさにこれと同じことがいえます。一つの業務のやり方をしっかり身に着けて、再現力を手にいれれば他の業務の習得にも役に立ちます。

逆に一つの仕事を消化不良のままにして、いろいろな業務に手を付け始めると全部中途になりかねないのです。

知識や業務スキルを身に着ける近道はこの再現力を手に入れることかな・・・と最近思っています。

僕は木山泰嗣先生の著書が好きなのですが、基礎スペックを身に着けるためにはちょうどいいレベル感の著書が多いです。 

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