資産家の相続対策や節税対策ってアパート建築とか不動産のことが多いのですが、時々聞かれるのが株式とかFXのような金融資産を会社で運用するのはどうでしょうか?というのもありますね。
これも答えはないですが、金融商品と不動産が異なるのは、個人は分離課税であるという点だと思います。
今は軽減税率が適用されて上場株式の配当とか譲渡の税率は10%になっていますから、利益が出た場合には個人で運用したほうが税率が低いケースが多いと思います。
一方で赤字になった場合には個人は他の赤字と通算、つまり相殺できないですし、赤字の繰越も3年間までとなっています。
法人は所得区分という考えがないので例えば不動産の黒字と株の譲渡損との相殺は可能です。
また万一大きく赤字が生じた場合、昨年の税制改正で最大9年間の繰越が可能になっています。
黒字になったときは個人が得、でも赤字のリスクは法人の方がヘッジできます。
相続対策という考えでも間接所有になることで不動産と同様に自社株評価になります。
現金を出資して資産管理法人を設立し、出資したお金で上場株式を購入するケース、個人で現金で持っているのと資産管理法人の株式で持っているのとを比べると自社株の評価のほうが低くなることもあります。
こちらについても今後研究する必要はあるのかな…と個人的には思っております。