最近、事業承継の支援マニュアルのようなものを読んでいたのですが、そこで重要な点としてあげられていたのが「前さばきの専門家」への期待です。
前さばきの専門家?
聞きなれない言葉です。
課題解決を図るための「課題の抽出」「課題の整理」ができる人材のことのようです。
事業承継という長い工程の中でも、川上である前工程が特に大事ということで、実際の問題解決や課題解決などの専門家につなぐ人材のことをいっているようです。
・掘り起こす
…潜在ニーズ、顕在ニーズの掘り起こしや傾聴
・さばく
…問題点の確認や整理、課題認識の共有
・確認する
…個々の課題解決の支援者等の整理
・決める
…計画立案支援
・つなぐ
…個々の専門家への橋渡し
というプロセスがあるそうです。ここまでが前さばきの仕事。
この前さばきの仕事は、事業承継だけではなく財務支援や相続対策などFPとして関わるいろいろな現場で共通していえることのように思います。
我々税理士の仕事というのは割りに後工程の仕事が多く、金融機関などが相談を受けた案件について関わらせていただくということが多いように思います。
しかし、自分たちが主導的に取り組み、ビジネスとして継続的に関わるためにはやはり前工程から入らないと厳しいのが現実です。
提携やタイアップして仕事をするにしても、お客様がついているところが絶対に強いのがビジネスの鉄則です。
逆に自分で営業できずにお客様付ではない仕事はよほど専門性が高いか、他の専門家とうまくマッチングできないと本当に厳しい。
前さばきができる専門家になるためにもっと精進せねば、と思います。