相続税が課税される割合が平成26年までは100人中4人くらいだったのが、27年では100人中8人といわれています。
そんな身近になった相続税ですが、素人が相続税の申告をやるには土地の評価が一番の課題となります。
税理士でも10人いれば、数通りの評価がでるのが土地の評価です。
土地、建物の評価を引き下げるためには、徹底した調査が必要となります。
ここではその一部をご紹介します。経験に基づく地道な調査が大切といわれています。
基本的な資料を集める
・土地建物の登記簿謄本、公図、権利証等のコピー、住宅地図、ブルーマップ
※法務局など で入手
・地形図、見取り図、設計図等の土地建物の状況のわかる書類
※法務局 などで入手
・土地、家屋の固定資産税評価証明、名寄せ
・未登記物件、父母等の名義のままになっている物件の資料
(過去の相続で遺産分割が済んでいない場合には、分割が必要となります)
※市区町村役場の固定資産税課などで入手
土地や建物を貸している場合
・土地、建物の賃貸借契約書の写し
水路等がある場合
・水路、青地等の状況を公図で調べたり、役所で調査する。
※市区町村河川課、道路課、法務局等
都市計画などがある場合
・都市計画図
※都市市計画課
生産緑地に該当
・生産緑地の確認等、納税猶予に必要な書類
※都市計画課、農業委員会等
前面道路に関する資料
・道路位置指定図の写し、前面道路の確認(実測等)
※建築指導課
前面道路が狭くてセットパック等がある場合
・認定幅員の確認、道路台帳の確認
※道路課、建築課、都市計画課等
広大地の適用(旧広大地)
・開発行為に該当する面積の確認等
※開発指導課
上下水道の引き込みが可能か
・上下水道の引き込みに関する調査
※水道課、水道局
埋蔵文化財があるか
・文化財が埋蔵する土地であるかどうか
※教育委員会
送電線、高圧線下にあるか
・線下証明、債権契約書、現地確認、登記簿謄本に地役権の設定がされている場合もある。
※電力会社
都市計画道路予定地かどうか
・都市計画図、計画道路証明書
※都市計画課、道路建設課等
私道、公道に該当するか?
・固定資産税の評価証明書に記載。役所で固定資産税の取り扱いを確認する。
・特定の者の通行の用に供されているか、不特定の者の通行の用に供されているか、通り抜け可能かどうかを現地で確認する。
※市区町村の固定資産税課
マンションの敷地の場合
・マンション全体の評価額を敷地利用権の割合で按分するため、マンションの敷地全体の図面が必要
※マンション会社、管理組合
土地汚染指定区域に該当しているか?
・土地汚染対策法における土地汚染地域に該当していないかどうかの確認する。
※土地汚染指定区域台帳 都道府県の環境課等