プライベートバンカー、シニアPBの筆記試験、提案書の作成を終えて無事に郵便ポストに投函してまいりました。
結局週末を利用して3週間くらいかかって完成という感じですが、とりあえずシニアPB資格試験について振り返ってみようと思います。
シニアPBの試験には実務経験と受験資格が必要です。
実務経験と受験資格があるかどうか確認しよう!
まずはコンピューター試験で3科目合格をしていないといけないのですが、さらに実務経験と受験資格が必要となってきます。
CFP、1級FP技能士は受験資格が免除されていますので、プライマリーPBという普通資格を経ずに受験が可能です。
実務経験は実務家としての実務経験が判断されるということですが、税理士やFPなどの実務経験をもとに判断されるそうです。
何を判断するのかは不明ですが、これもまあ大丈夫だろう・・・と。
まずは、コンピューター試験試験ということになりますが、これもなかなか過去問などの情報が不足していて、とにかくテキストと問題集をこなして準備するしかないため意外にしんどい。
まあ、それでも一発で合格できたのでいいのですが、その場で合否が受付のお姉さまから伝えられてしまうのでドキドキしてしまいます。
このドキドキはお姉さまに対するものなのか、合否に対するものなのか・・・
筆記試験は年に2回
続いて、筆記試験についてですが、これは年に2回のタイミングになります。
秋の試験は9月くらいに申し込みをして受験料を支払うと、10月の初旬に課題の事例と注意事項などが郵送されてきます。
この課題に対して提案書を1か月以内に作成して提出するというものです。
春の試験は半年ずれなのでしょうか?
3月末くらいで締め切られて、4月初旬に課題事例が郵送されてくるという話だったと思います。
一応、書式やら注意事項やらも同封されているのですが、いきなりテンプレやひな型なしに作れっていうのは結構むちゃぶりだったりします。
普段、仕事で使っている提案書のフォーマットなどがあればそれを加工して使うのがいいかもしれませんが、とにかくワードやパワーポイントで提案書っぽい体裁で作らないといけません。
ページ制限もあったりしますから、きちんと注意事項を読んでから取り掛かる必要があります。
課題事例はどんな問題がでるのか?
細かい課題の内容は他の人に漏らしてはいけないとのことなので、絶対に教えられません。
でも、今後受験するにあたってどんな準備ができるかだけなら大丈夫かなと思います。
まずはどんな内容の事例が出題されて、どんな提案書を作ればいいのか?というのは一応事前にわかるようになっています。
もちろん課題事例は毎回変わるのだと思いますが、サンプルというか過去問的なものは、種類は限られますが入手が可能というレベルです。
また、PB資格の継続研修のようなものがあり、その中で提案書作成の研修動画が申し込めて、税理士の方が解説するというような動画なのでこれで内容については概ね掴めます。
また、無料で過去のサンプルもPB資格のHPにアップされるため、こちらでも何となくサンプル解答がわかるという感じです。
さらに試験の申し込みをした後で、上記の研修動画と同じ事例でしたが、模範解答というか、優秀答案めいたものを有料で入手できるようになっています。
ということで、合格したわけではなくて、一か八かで提案書を提出しましたっていう報告でした。
提案書の作成は汎用性の高いスキルになる
シニアPBの筆記試験はこのように投資政策書という名前の提案書を作成して提出することになりますが、実際に実務の中で相続対策や事業承継などの提案をする場合には提案書を作成することもでてきます。
普段、我々税理士が仕事をするうえで都市銀行の本部のPB部門の人が作る提案書を目にすることはそれほどないかもしれませんが、当社では時々お客様と一緒にそういった提案書を拝見することがあります。
まあ都市銀行のPB部門ですからしっかりしたものを作ってきます。
優秀な銀行員が何日もかけてつくっているものだし、裏でしっかり大手税理士法人のチェックが入っているから税務についても完璧です(そのくせ顧問税理士や所轄税務署にご相談くださいと書いていますが)。
顧問先に資産家のお客様がいると、こういった都市銀行のPB部門や東京の大手税理士人から出向してきている税理士や会計士の作った提案書と比較されることになります。
我々が提案する場合でも見劣りしないレベル感のものをだす必要が生じるのです。
でもこれってなかなかスキルを磨く機会はないのではないでしょうか?
だから、このシニアPB資格のような機会があるのっていいと思います。
しっかり学べば、提案書の作成は汎用性の高いスキルといえます。
例:相続対策の提案への応用
例えば相続対策などでもこういった提案書の順番で作るイメージは持てると思います。
- サマリーや要旨(結論)-最初に結論から
- 家族の希望や望み-事前にヒアリング
- ご家族や事業の現状分析-財産の棚卸や相続税シミューション
- ご家族や事業の課題-上記の現状分析をもとにした課題
- 課題への対応策と他の選択肢との比較-課題解決に向けた対策提案
- モニタリングやフォローの方法について-対策の成果のチェックと分析
- 今後の進め方とスケジュール-具体的な対策スケジュール
実際にこれとは多少異なりますが、相続税のシミュレーション後の報告書にはこういった流れで成果物を作成しています。
やはり成果物がないと報酬がもらいづらいという部分もありますが、しっかりと文書や提案書という形で提供することで対策のたたき台として共通理解を得ることができるのではないかと思います。
是非、シニアPBの資格挑戦とあわせて提案書作成スキルの向上も目指してはどうでしょうか?
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