そういえば今年の秋で税理士登録して丸20年を迎えます。
デビュー20年、、で全国ツアーでもやりたいところですが、、そういうニーズはないもので、全国津々浦々を回ることはなさそうです。
月日の経つのは早いものですが、言ってみても20年選手となったという実感のない状況です。ちょっとだけ振り返ってみると・・
祝登録20年!
振り返ってみると、あまり税務の勉強してこなかったな・・・という感覚はあります。
勉強をしてこなかった、、というわけではなく、あくまでも「税務の勉強」はしてこなかった、、という感覚ですよ。
いやいや、税理士だから税務の勉強しているでしょ・・・と思うかもしれませんが、実際にはそれほどではないのです。
5年くらいはルーティンワークを覚えるので精いっぱい
それ以上に実務では学ぶべきことは非常に多岐にわたります。税務についてはそのほんの一部、特に最初の5年くらいは普通に仕事を覚えるだけで精一杯ですから。
20年前は20代ですから、社会人として身に着けることが山ほどあります。税理士である前に社会人として一人前になることのほうが優先順位は圧倒的高い。
それから20年の間に税理士以外の資格の勉強を通して知識を増やし、現場の経験を重ねてやっと税理士を名乗れるくらいの経験と実績を身に着けてこれた、、というところかなと思っています。
八百万の神!?よろず相談の仕事ができるまで
税理士の仕事は、中小企業にとってのよろず相談の仕事が多いと思います。
「とりあえず税理士さんに相談をしよう!」と思ってもらえることが大事。
税務の専門性だけではなく、周辺のいろいろなお困りごと、悩みを相談してもらえる関係性を作れるのかどうかが大切です。
私は会計と税務しかわかないから御免なさい・・・なんて言われるとがっかりです。
お客さんだって税務の専門家だってわかっています、でも雑学を知っているし、面倒見がいいのだから、、教えて欲しいと思っています。
よろず相談ができるようになって、税理士として信頼されるようになります。
、、、というのが10年目くらいまでの話。
自分の感覚ですが、10年くらいでやっと税理士になれたかな・・という印象です。
さらに深堀をして専門性を見つけるまで
10年目からは専門性を磨いていく時期だと思います。なんでもできます、、は何にもできないのと同義ですから、よろず相談、何でも屋さんで終わるか、どうかはここで決まってくると思います。
まずはゼネラリストになってから、専門分野を磨くのが士業では必要と思います。
20年目でもそれは同様で、さぐりさぐりでライフワークというか専門分野をみつけるようにアンテナを張っています。
青い鳥にならないように注意は必要ですが、何となくは方向性はできてきた感じがします。
マネジメント系も意外と大切
自分は割といろいろと興味をもってしまうので、どんどん範囲を広げてしまう傾向が強いです。だからなかなか専門性まで深堀できていない、、という反省があります。
一方でIT関連やマネジメント系の資格を取得して、中堅社会人としての基礎知識を身に着けていったという模索もあります。
専門性だけでなく、年齢的には組織の運営面についても任される時期なので、そっち系のスキルも大事だったりします。
金融系、資産系のスキルは自分でもやってみることが大事
個人的には20代から取り組んできた、マネー系、資産系の知識やスキルも一通り身に着けられた感覚があります。
これは実際に自分で取り組んでみたことが非常に大きいと思います。
FPの資格などで知識としては理解していたとしても、自分ごととして取り組んでいないとただの空論に終わりがちです。
資産運用、投資、節約、、、知識としては知っていても自分でやるのとやらないのとでは理解が全然違います。
FPのスタディグループに参加することで知識や刺激を受けて自分でも取り組んでやってみましたが、なるほど実感として身に付きます。知識と経験が融合する感覚です。
税法解釈と事実認定をクロスさせて深堀する
実際には税務は、日々の取引の上に乗っかってきます。
私法の知識の泉の上に税法という島が浮かんでいる感じです。
税務を深堀するためには日常の取引や法律実務の理解が必須で、税法解釈と事実認定をクロスさせて、ハイブリットに深堀をしていくことが求められます。
探求すべきは税法や法律解釈なのか、私法の取引や事実認定なのか、、というところが悩ましいのが実務の勉強となります。
机上で深堀するだけでなく、書を捨てて町にでて、実際にやってみよう!の精神が大事なのかな?と最近は思っています。
20年目から先は、広く浅くではなく、深く狭くに徐々に移行していきたいですね。